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ベロオリゾンテに帰り、結局ビザはダメだったと皆に伝えました。 すぐに日本行きの飛行機チケットを買いました。 もうこの辺りの記憶はほとんどありません。 混乱していたからです。 帰国するとはいえ、荷物もほとんどありませんし。 実はこの時、付き合いかけた彼女がいまして、別れの挨拶をしなければならず… 彼女はミッションベタニアの出版社で働いていた子です。 宿舎に住むあるおばさんが紹介してくれました。 同じ敷地内なので、ちょくちょく会えたんです。 家も近くて、何度か訪れました。 小柄で可愛いモレーナでした。 写真を撮ったりしながら、色々話しました。 愛の力は強く愚かしく、戻ってくるよと約束しました。 こんな単純で、若者らしい目標が定まりました。 何も考えず、直感で動く僕でした。 直感は当たれば正解ですが、外れも多いです。 ただ短期的に外れたと思っていても、15年後に正解だったと気付いたり。 そういうのは、過去の点と点が繋がったと言うのかも知れませんが。 とにかく皆さんにお別れをいい、空港に向かいました。 驚いた事に、アスンシオンの悪夢はまだ終わっておらず… チケットを購入したはずが、エアポートに着くと、チケットは発券出来ないと言われました。 「どうしてここまで悪い事が続くんだろう…」 空港まで送ってくれた人たちも、色々と手伝ってくれました。 バンドリーダーのアメリカ人、パットが時間ギリギリまで交渉してくれてたんですが… どうにもならず、結局$150握らせて (というか払わされて)チケットは何とかなりました。 これがブラジルというところなんですね。 僕はいい人たちに囲まれて守られていただけなんです。 弟と共にサンパウロにまず向かいました。
6時間のトランジットは、近くのホテルで過ごす事にして 「本当に久し振りだな、こんなラグジュアリーな空間は…」 ホテルのプールサイドでドリンクを片手に、いい気分に浸ろうとしました。 こうしてこれまでの悪夢の連鎖を、そこで拭い去りたかったのです。 ベロオリゾンテから、韓国経由で、経験した事のない長旅(確か42時間)になりました。 コメントの受け付けは終了しました。
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4月 2023
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