|
ブラジル人に動画で日本語を教える時、「バカか?」と思えるほど単純に見せます。 そうでないといけないのです。 反応力をつけるためです。 「文字通り、どうやって日本語を覚えるか教えてやる」
と100円ショップに行き、付箋を見せます。 「まずはこれを買うんだ」と恥ずかしいですが、自撮りします。 帰宅し、付箋に「トイレ」と書くところを見せます。 「トイレくらいは知っている人はいるよね?じゃあ知ってる人は”トイレに行く”と書こう」 とアルファベットの読み方も交えて話します。 そして、トイレに向かいます。 ドアにばしっと貼り、「これでよし、これからはトアレッチではない。トイレだ!毎日3回くらいはこれを目にするだろう、そして口に出して言うのだ」 これくらい単純に教えています。 「日本語は難しくて分からない」 「日本語を勉強しないといけない」 「学校に通わないと」 などとみんな言うのです。 それは幻想です。 それは言い訳です。 勉強などしなくても、できる事は沢山あります。 学校で勉強しても、使わなければ忘れます。 学校の生徒は同じく日本語の分からない外人なので、先生以外と話せばまがい物を聞くことになります。 大切なのは、その場にいて目にした時、日本語になるか?です。 本を読んでいては、そうなりません。 紙の上は、リアルではありません。 生活の中で、仕事の中で、その瞬間で覚えていくしかないのです。 それには繰り返しです。 単純な事の繰り返しです。 幸い、彼らは死ぬほど退屈な単純作業には強いです。 だからこそ、変な勉強など無意味なのです。 ひたすら繰り返すに尽きるのです。 言葉は考えている時間などありません。 自動化なのです。 実はそれは彼ら自身が最も得意としている事なのです。 しかしこれが言語となると、全く別物という認識になってしまいます。 「勉強」という言葉には魔術があるのでしょうか? 何か難しく理解しないといけない、頑張らないといけない、という先入観が彼らをがんじがらめにするようです。 ここまで読んで何か共通するものがあると気づきませんか? 英語とか、ギターとか、全く同じだと思います。 難しい事は勉強しても、簡単な事が全く分からない、話せない、という事がよくあります。 一度ばからしいほど初歩的に思える所まで戻って、やり直すといいです。 最初にやった時と比べ、全く違って見えなければ、おかしいです。 実に「大切な事のほとんどは、初歩的なものに含まれていた」と気づくはずです。 付箋一つ、100円で買えばいいだけなのです。 メトロノームがあればいいのです。
0 コメント
返信を残す |
アーカイブ
4月 2023
|