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「地味すぎる校訓だな、俺には合わない」 1986年当時はバブルでした。 しかし地に足をつける歩みしか許されないのが三河地方です。 だから浮かれ気分の最中にも、地味な校訓を選んだのでしょう。 第1回生として入学し、新しく美しい学校に刻まれた校訓を、僕は好きになれませんでした。 「努力、継続は力なり」 僕はこれを軽んじました。生意気だったんです。 幼少の頃は努力家だったのですが、中学時代くらいから変わりました。 「努力とかコツコツとか、かっこ悪い」 でも今は校訓をありがたく感じます。 なぜ変わったのかというと、経験を積んだことが大きいです。 一方でテクノロジーの進歩のおかげだとも思います。 昔はみんなと同じ人生を生きるしか許されない雰囲気がありました。 情報がなかったからです。 今は何でも手に入ります。 自分の生き方を貫きたくても、そこにいてコツコツやっていたら、みんなと同じ人生…僕はそれが嫌で、アメリカに行きました。 自由を求めていたのです。 でも今は好きな事ができる世の中になりました。 近所に仲間はいなくても、ネットで繋がれるからです。 だから今いる環境でコツコツ継続する生き方で、十分楽しめます。 「努力、継続は力なり」は今クールな生き方だと思います。 小さく始めて、ゆっくり育てて行く。 こだわりに対して妥協しない。 小さな工場で育った僕には、そのDNAがあるんだなと思います。 すでに凄い人たちが沢山いるその中で、自分らしくやりたい。 ムリしない、エゴは捨てる。 喜んでくれる少数の人のために、淡々と自分らしさを貫けば良い。 無駄なセールスはしない。 派手は敵、静かにじわじわやる。 自分がそんな心境になるとは思いませんでした。
でもインターネットの恩恵にあずかるなら、それが一番いいと思います。 報われなかった昔の人たちの、正直な生き方が報われるようになったのですから。 コメントの受け付けは終了しました。
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4月 2023
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