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確か91年か92年に、ハリウッドで彼のソロライブを観ました。
当時は、まだ何も気づかない若者でした。 自分が何を知らないのかも分かっていませんでした。 「すごい、どうやってるんだろう?」 それくらいの事しか思いつかなかったと思います。 今は少し成長して、他の事に関心が向きます。 2時間も一人で弾くスタミナと、集中力に感嘆しました。 曲のメロディの弾き方はある程度、決まっているかも知れません。 しかし、ソロパートはアドリブなので、一瞬も気を抜けません。 またテンポの速い曲は、かなり勢いに任せて弾いており、細かい事よりフィーリング重視だと感じました。 時折、ソロパートで他の曲のメロディの引用がありました。 また、ジョークを交えたり…つまり余裕を感じるショーでした。 僕はその動画を4年前に発見し、とても気に入りました。 でも当時は、ソロギターを極めたいとは思ってませんでした。 だから今回のような感想は得られませんでした。 ちょっとかじるくらいでは、気付きません。 なんでもそうでしょう。 こだわってやり始めて、その深さに気づき始めます。 あれもこれも好きだからと、色々やりたくなります。 僕はかなりそうです。 それだと器用貧乏で終わってしまいます。 「色々できる便利屋さん」という生き方もあります。 でも僕は、自分のスタイルを確立した人の方が好きです。 どんな分野でも、唯一無二の存在の人は深みがあります。 凡人には分からない深さです。 だからほとんど理解されません。 それでもその人は突き動かされて、前に進みます。 その人をフォローしてみると、いかに無知だったかを思い知らされます。 ジョーパスは前人未到の、ソロジャズギターというジャンルを確立した人です。 僕はまだまだ彼の事を知りませんが、ちょっとかじっただけでも感動しました。 そういう生き方が、これからのモデルなのかも知れないと思いました。 自分が生きている証、命を与えられた理由、など考えると、やはり何かに没頭する事が大切です。 今は選択肢が多すぎるため、むしろ不器用な人の方が成功しやすいのかも知れません。
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4月 2023
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