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ベロオリゾンテに戻った僕は、再びバスチケットを買いました。 もうビザが切れる寸前だったからです。 でも、一週間後の日程しか空いてませんでした。 今回は、丁度日本から遊びに来ていた弟が同伴します。 ブラジルの内陸部は砂漠でなく、平原がどこまでも続く景色です。 時々牛の群れを見かけます。 時々、トイレ休憩して、その度にバスから降りて、少し体を動かします。 日本のサービスエリアのような気の利いた場所はなく、トイレと揚げ物とソフトドリンクと、甘ったるいコーヒーくらいしかありません。 でも、弟と日本語で話しながらなので、苦痛は和らぎます。 22時間かけて国境に着き、ヴァギネルと再会しました。 彼がいるか疑っていたので、嬉しかったです。 最低でも待たされる事は覚悟してたので、待っていてくれたのは驚きです。 その後は彼が、アスンシオンへとガイドしてくれました。 国境の橋を渡りながら、 「こんなとこに2週続けてくるのは、俺くらいなもんだな」 と先週の悪夢を説明しながら、歩きました。 やっとまともに歩けたのも束の間、また5時間バスに揺られてアスンシオンに向かいました。 そして大使館に行く前にパスポート写真を撮ったのですが… ベロオリゾンテを出てから、27時間以上経っており、少々ひげがのびて、ヘアスタイルも整える事もできません。 ブラジルでは、誰も僕の直毛をまともにカットできる人がおらず、カッパのようでしかも、凸凹がはっきり分かりました。 どこかでシャワーでも浴びれたら良いのですが、そんな余裕もありません。 かなりファンキーな状態で大使館に着きました。 でもあの優しい人たちはいやな顔もせず、受け入れてくれた事を覚えています。 あの清涼感を忘れる事ができません。 余談ですが、今僕はハローワークで通訳のバイトをしています。
外国人にとって、こんな接客を自分ができていたらと願います。 藁をも掴む思いで来所する外国人たちに、当時の自分の姿を重ねてしまうのです。 困った時、母国語が通じるスタッフに感情を吐き出すだけでも、気持ちが和らぎますから。 でも僕の場合、接客しながら、一緒に落ち込んでしまうので、訓練が必要です。 一方で僕の励ましにより、元気になってくれる人たちも多く、そんな時は僕も嬉しくなります。 コメントの受け付けは終了しました。
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4月 2023
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