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北風に向かって自転車をこぐだけも、かなりいい運動になります。 今年は暖冬で風もなく、通勤が楽だと感謝していました。 ところが、最終日は台風級のストームで、帰宅時は大変でした。 以前なら怖気づいて、自転車はやめて電車にしたものです。
でも今は、ストイシズムに目覚めつつあり、「この風に立ち向かうぜ」という気持ちになります。 それにしても、過去10年で体験した事のない強風でした。 普段も強風なので、極力歩道を走るようにしています。 しかし、歩道を走っていても、煽られて車道に倒れそうになりました。 自転車こぎで初めて恐怖を味わいました。 ハンドルが奪われないよう、しっかり握るので腕や肩も疲れます。 抵抗を抑えるため、思い切り前傾姿勢にするので、腰も痛くなります。 ひとこぎする度に体重を乗せても、なかなか進みません。 普段の強風レベルなら1時間で着きますが、1時間15分かかりました。 きつくても、止まらずにこぎ続ければ25%増しで到着するのです。 ひたすらゴールを無視し、ひとこぎを繰り返す事にフォーカスしました。 ワイシャツだけの薄着でも、汗だくになりました。 帰宅後のシャワーは最高でした。 苦しかったですが、色んな気づきが得られて良かったです。 辛ければ辛いほど、「ひとこぎずつ…」を意識しました。 ゴールを意識したら、気が遠くなって滅入ってしまうからです。 ひとこぎの積み重ねだけが、一番早くゴールに確実に導いてくれます。 休憩ではありません。 ペース配分でもありません。 こぎ方でもありません。 これは色んな事に通じると思いました。 何かとショートカットを探すのですが、確実なのは地道に継続する事です。 テクニックなどは継続していればついてきます。 何かにチャレンジしていて、もうだめだと感じる時は、ゴールや結果だけを見ているのかも知れません。 そんな時は、一歩ずつを意識しましょう。 その一歩の中にも、やはり語るべきストーリーがあるのです。 それはつまり、日々ちゃんと生きている、という事の証です。 そしてたとえ一歩でも、確実にゴールに近づいているのです。
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4月 2023
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